シニアが夏バテと間違えやすい慢性疲労症候群?自律神経をチェック①
シニアが夏バテと間違えやすい慢性疲労症候群?自律神経をチェック①

シニアが夏バテと間違えやすい慢性疲労症候群?自律神経をチェック①

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夏バテの原因は?

寝ているはずなのに、朝から体がだるい。会社に行くのがしんどい。暑さのせいで夏バテ?と思いがちな症状、もしかして、慢性疲労症候群になりかかっていませんか?今日から3回連続で特集します。

慢性疲労症候群と慢性疲労は全くの別物

慢性疲労症候群、文字だけ見ると大した病気には見えません。

慢性疲労?焼肉でも食え!そう思う方もいるかもしれませんね。

でも、慢性疲労症候群は決して軽い病気ではありません。疲労が溜まって起きる慢性疲労とは全く別のれっきとした病気です。重篤になると、起き上がることさえできず、車椅子で生活する人もいるくらいなのです。

 

タホ湖の奇病

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かつて第2のAIDS!?とセンセーショナルに報道され、アメリカ中を恐怖に陥れた謎の病気がありました。それが「慢性疲労症候群」です。

きっかけは、ネバダ州タホ湖北岸のインクラインという町で起こった奇病。

1984年秋、この町に、だるさ、頭痛、不眠を訴えて寝込む患者が続出。数カ月間でたった2万人しかいない町民のうち、約2百人が発症しました。

アメリカ中が震撼

さらに、この奇病が次々と各地に発生!アメリカ中を恐怖のどん底に落としました。遂に各専門機関が総力を挙げて調査を開始。しかし、いくら調べても原因は不明です。噂はどんどんエスカレート、とうとう第2のエイズと報道される騒ぎになりました。

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結局この奇病は1988年に「慢性疲労症候群」と命名されました。

それにしても「慢性疲労症候群」…およそ病気らしくない名前です。正体不明でよほど命名に困ったのでしょう。

意外に多い患者数

この病気に、ナイチンゲ-ルやダ-ウィンも苦しんだといいます。しかし、現在に至ってもはっきりとした治療法が分からず、薬もありません。

日本の推定患者数は24万~38万人。潜在患者はその数倍といわれており、約3割の患者が寝たきりかそれに近いと推定されています。

ネーミングのまずさと認知度の低さから、うつ病や更年期障害に誤診されるケースがほとんどで、正確な患者数は掴めていません。

慢性疲労症候群の症状

慢性疲労症候群は、頭痛、微熱、肩や首のコリなど様々な身体症状とともに、激しい疲労感に襲われ、まともな生活が次第に難しくなり、最後は寝たきりになります。

原因がわからず、治療もできず、周りからは怠け者と見られ、つらい思いをします。そして孤独感をつのらせ、うつに陥ることが多くあります。

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小児慢性疲労症候群

さらに恐ろしい事に「小児慢性疲労症候群」として日本の子供に増加中です。

原因不明の疲労や不眠などで、不登校や引きこもりの子供達のかなりの割合を占めるとも言われ、推定では子どもの1%前後が発症するとされています。

慢性疲労症候群の原因は?

原因は、ウイルス説やストレス説などいろいろありますが、神経の変調からくるこの病気は、自律神経の不調が原因という見方が最近では強まっています。

次回、自律神経のセルフチェック、3回目は対策をご紹介します。

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