毎日苦しいシニアの頭痛 ③芸術家が描いた頭痛

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芸術家が描いた頭痛

慢性頭痛に悩んだ人たちは、歴史上の人物の中にも沢山います。今回は、歴史に名を残す芸術家が表現した頭痛の世界をご紹介しましょう。

 

樋口一葉

先ず作家では、名作『たけくらべ』の作者で五千円紙幣でもおなじみの樋口一葉。

井上ひさしの戯曲『頭痛肩こり 樋口一葉』で「痛むんです、頭が。割れそうなんです。だれか玄翁でこの頭を断ち割ってください」と描かれたくらい、樋口一葉はひどい頭痛持ちでした。

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「頭痛が激しくてたまらないものですから」と、頭に鉢巻をギリギリ巻いて執筆したり、「ひどく肩が凝ってこれで厳しく打っても感じないほどです」と文鎮で肩を叩き続けたりと、それは壮絶な毎日でした。

そんな苦しい毎日の中でも、樋口一葉は、『にごりえ』や『十三夜』など、次々と名作を発表します。没落名家の出身である彼女は、筆一本にかけて何とか生活を立て直そうと頭痛にあえぎながらも頑張り続けました。

しかし、生きているうちに陽の目を見ることは無く、極貧の中で肺結核のため24歳の短い生涯を終えます。

 

芥川龍之介

芥川龍之介も激しい片頭痛持ちで、「閃輝暗点」(せんきあんてん)と呼ばれる症状に悩んでいました。閃輝暗点は突然、視野の真中あたりに黒い点が現れ、キラキラ光ったり、グルグルと歯車の様に回ったり、稲妻のように四方に飛び散るように見える症状で、偏頭痛の前兆です。

芥川龍之介が、閃輝暗点が幻覚だと思い、発狂したのか?という不安の中で書いた小説があります。それが短編小説『歯車』。彼はその中の一節でハッキリと閃輝暗点を表現しています。

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「歯車は次第に数をやし、半ば僕の視野をふさいでしまふ、が、それも長いことではない、暫らくの後には消えせる代りに今度は頭痛を感じはじめる、――それはいつも同じことだつた。」
ーインターネットの図書館青空文庫:「歯車」芥川龍之介著 より引用

底本:「現代日本文学大系43 芥川龍之介集」筑摩書房 1968(昭和43)年8月25日初版第1刷発行

 

ゴッホ

この閃輝暗点を絵に描いたのが、炎の画家「ヴィンセント・ファン・ゴッホ」です。ゴッホも激しい片頭痛に苦しんでいましたが、ずっと精神障害と勘違いされていました。

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ゴッホは『糸杉のある道』や『星降る夜』などで星を沢山描いた画家ですが、どの星も放射状に光が出ていたり、光の輪が広がったり、夜空が渦を巻いていたりします。これは、片頭痛による閃輝暗点を表していると言われています。

 

不思議の国のアリス

片頭痛の人に多く起こる「不思議の国のアリス症候群」という症状もあります。「不思議の国のアリス症候群」は、目に異常がないのに、身体が大きくなったり小さくなったり、時間の進みが早くなったり遅くなったりする感覚異常です。まさに『不思議の国のアリス』の世界そのまま。ちなみに、作者のルイス・キャロルも頭痛持ちでした。

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他にも、心理学のフロイトや音楽家のモーツアルト。政治家や独裁者では、シーザー曹操リンカン毛沢東も頭痛持ちでした。

頭痛が独創的なアイデアや表現を生み出した。あるいは、そんな事もあるのかもしれません。

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