子育て中のお母さんに、頭痛や慢性疲労などを伴う“育児首”が増加しています。
育児首とは?
授乳、抱っこ、おしめの交換…と、産後間もないお母さんは気づけば一日中下向きの姿勢が続いています。これらの行為が首に大変な負担をかけて、“育児首”を引き起こします。
“育児首”とは産後間もないお母さん特有の首こり病。
首の奥には自律神経が通っています。
“育児首”をきっかけに、その自律神経が不調を起こし、頭痛、めまい、ドライアイ、倦怠感、不眠など、さまざまな不調が全身に現れ、慢性疲労を引き起こします。
厚生労働省の調査では、「子どもを育てていて負担に思うこと」の回答の2番目に「子育てによる身体の疲れが多い」が揚げられています。
さらに恐ろしいのは、「育児首」を放置すると、新型うつに陥り、幸せを感じられなくなることです。
やはり厚生労働省統計では、40%以上のお母さんがうつの不安を抱いています。
“育児首”の予防
<育児首にならないために>
■生活で姿勢を良くする
パソコンやスマホの使用などは目の高さで行う。
■首を温める
首の筋肉は冷房による冷えが大敵。ネックウォーマーなどで首を温めましょう。
■牽引はダメ
医師の指示なしで牽引を行うことは非常に危険です。
■定期的に休憩をとって首に凝りをためない
赤ちゃんが寝ている時などの時間を利用して首のストレッチをしましょう。
ネックリラクゼーション
首がこる前に筋肉を伸ばしてやる簡単ストレッチをご紹介します。
【松井博士考案・30秒首こりリラクゼーション】
東京脳神経センターの松井博士が考案した、たった30秒でやれる首の筋肉を伸ばすリラクゼーションです。
①背もたれのあるイスに座って、両手を首の後ろに組む。
②頭の重さを両手で支えながら、ゆっくりと頭を後ろに倒す。
③首の力を完全に抜き、30秒間じっと天井を見つめる
これだけで、首の重たいしこりが取れ、スッキリします。
首こり病とは?
頚(くび)は“副交感神経センター”です。
育児をはじめ、同じようにうつむき姿勢が多い美容師、保母、看護師にも多く発症します。
頚の筋肉が凝ることで、頚椎の中心にある副交感神経センターの異常を招きます。
副交感神経は、内臓や血管、呼吸器などをコントロールする生命維持に重要な神経のひとつで「首こり」によって副交感神経の働きが低下すると全身にさまざまな不定愁訴(原因不明の症状)が現れます。
この状態を「頚筋症候群(首こり病)」と言い、「うつむき姿勢」の機会が多い現代人の生活習慣病です。
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