NHKひるまえほっと!TV放送ぎっくり首と首こり病をセルフチェック!
NHKひるまえほっと!TV放送ぎっくり首と首こり病をセルフチェック!

NHKひるまえほっと!TV放送ぎっくり首と首こり病をセルフチェック!

2月22日に「アッ!とほっと」で放送されたぎっくり首と首こり病についてまとめてみました。

 

ぎっくり首とは?

何かの拍子に、突然首に激痛が走って動かなくなる。

こんな“ぎっくり首”が、最近増えています。

東京脳神経センターの松井医師によると、ぎっくり首とは「頚椎の捻挫」で、「首こり病」の初期段階だそうです。

普段から首に負担のかかるパソコンワークなどの多い人や、猫背で首の細い女性など、「首こり」になっている人に起きやすいのです。

ぎっくり首の原因

松井博士によると、ぎっくり首は「うつむき姿勢」による首の筋肉の疲労が原因です。

長時間スマホやノートパソコンを使っているとうつむきの姿勢が続きます。

特に最近では、ポケモンGOなどで大人も子供もうつむく時間が増えています。

うつむき姿勢が続くと、首の筋肉が疲労して、骨のように硬くなり、収縮しなくなります。

そこで急に筋肉を伸ばそうとすると、筋肉が傷ついて炎症を起こし、激痛が走り動かなくなる。

これが、ぎっくり首のメカニズムです。

 

ぎっくり首の対策

ぎっくり首で痛みが走ったら、安静にして、痛みが鎮まるのを待つことです。

この時、固定したり、強い力でたたいたりもんだりすると、かえって治りにくくなります。

対策は、“動かさず安静にして、温めること”。

特に日頃から首まわりを温め、柔軟性を高めておくことが大切です。

 

首こり病

「ぎっくり首」は、首の筋肉がかたまる「首こり」の予兆です。

ぎっくり首そのものは重病ではありませんが、「首こり」の方は大きな問題です。

最近の研究で「首こり」が、様々な心身の症状を引き起こすことが分かってきました。

 

なぜ首がこるのか?

うつむいているだけで、そんなに首の筋肉は疲労するのでしょうか?

実は、頭の重さは成人で5~6キロもあり、うつむくと、さらに負荷がかかります。

アメリカのケネス・ハスラー医師の研究では、首の重さは30度傾けると約3倍に、45度で4倍の20キロもの負荷になるといいます。

これだけの重量での長時間のうつむき姿勢は、想像以上に首の筋肉を疲労させているのです。

 

自律神経が壊れる

首は脳と身体を結ぶ「自律神経」の重要な通路です。

首がこるとこの自律神経が正常に働かなくなります。

自律神経は、身体中の器官や体液の分泌を支配しているので、首がこると身体に様々な症状が現れます。

近年、神経内科だけでなく胃腸科や心療内科医も注目しているのが自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2つがあります。

交感神経

交感神経は活動の神経です。

身体を緊張状態に保ち、戦いに集中させます。

興奮しているときは、眠くならないし、お腹もすきません。

交感神経が優位に働いているからです。

副交感神経

副交感神経は安息の神経です。

身体を休め、気持ちを安らげ、ぐっすり眠らせます。

 

この2つの神経交感神経と副交感神経が、バランスよく働くことで健康は保たれます。

ところが、「首こり」になると、副交感神経が大きなダメージを受け、バランスが崩れてしまいます。

バランスが崩れると

2つの神経のバランスが崩れるとどうなるか?

副交感神経の働きが低下し、交感神経が優位に働き始めます。

すると、いつも戦闘モードでいることになります。

車でいえばアクセルを踏みっぱなしの状態です。

当然、体はリラックスできません。

その結果、不眠や食欲不振、慢性疲労症候群、頭痛、疲れ、うつ、など様々な心身の症状が出てきます。

首こりの症状

自律神経は、涙・唾液・汗・血圧・体温、さらに肺・心臓・血管・消化管・膀胱・子宮・内分泌線などをコントロールしています。

だから自律神経のバランスが崩れると、驚くほどたくさんの全身症状が出ます。

  • 「頭痛」や「めまい」の慢性的症状。
  • 「肩こり」「首こり」などの筋肉痛の症状。
  • 「下痢」「便秘」などの消化器系の症状。
  • 「ドライアイ」「ドライマウス」など涙や唾液の症状。
  • 「涙目」「多汗症」など涙や汗が止まらない症状。
  • 「血圧不安定症」「どうき」など血圧の症状。
  • 「冷えのぼせ」など体温調節異常の症状。
  • 「慢性疲労症候群」や「自律神経失調症」など不定愁訴の症状。
  • 「うつ症状」

身体の症状だけではありません、心の症状も出ます。

何処に行っても治らない症状に苦しみ、周りから怠け者と見られ、自分を責めるようになります。

その結果、「パニック障害」や「新型うつ(自律神経うつ)」など心の症状が出てきて、最悪は自殺志向に陥ります。

これらの症状は、自律神経の不調による不定愁訴とも呼ばれ、首こりにより発症する症状です。

病院では原因不明の体調不良と診断され、治療出来ないケースがほとんどです。

セルフチェック

「首こり予備軍セルフチェック」です。

1つでもあてはまると首こり予備軍です。

  1. 携帯・スマートフォン・パソコンを1日4時間以上使用する
  2. 家事やデスクワークで1日4時間以上うつむき姿勢になる。
  3. 半身浴をすることが多い
  4. つい寝転んでテレビを見てしまう
  5. マフラーをせず出かけることが多い

※このチェック表は、首こりの目安です。チェックが多い場合は、他の病気の可能性もあるので、診察をおススメします。

 

首こり対策

うつむき姿勢を減らす

特に、スマホの長時間使用は首に大きな負担をかけます。

見るときは目の高さまで上げると、首への負担が軽減できます。

首こり予防ストレッチ

30分に1回、上を向いて首の筋肉を伸ばしましょう。

  1. 両手を首の後ろに組んで、首を後ろに倒します。
  2. 頭の重さをすべて手に乗せて、首の力を抜きます。
  3. そのまま30秒間。

これで、かなり違ってきます。

首の不調は様々な病気にも結び付きます。自律神経管理は、まず首こりの予防からです。