健康診断の秋が来ました。そこで、毎回疑問に思うのが『健康診断書』に書いてあるいろんな項目。「γ-GTP」「HDL」「 LDL」「TG」って何なのか?よく分からない。そこで今回は肝機能検査と血中脂質検査について解きほぐしてみます。
健康診断書の各項目
『健康診断書』が分かりづらい原因は、英語などの医学用語で書かれているせいです。医学の知識がないと分からないものも多いというわけです。今日はそのあたりをスッキリさせましょう。健康診断で行う一般的な検査には、次の項目があります。
肝機能検査
GOT(AST)
GTP(ALT)
γ-GTP
血中脂質検査
HDL-C
LDL-C
TG
GOT GTPとは?
肝機能検査の項目はいくつかあります。そのなかにあるGOTとGTP、これはアミノ酸を作る酵素というものです。酵素ってよく聞くけど何か?ちょっと分かりづらいですね。
酵素がどんな働きをするのかというと。私たちが食べた物は、胃や腸などでバラバラにされて吸収し易い状態になります。そこから吸収したものから、体に必要なものを作り上げます。この工程を丸ごとやるために働くのが酵素なのです。
GOTとGTPは肝臓に多く含まれていて、肝臓がダメージを受けると数値が高くなります。そのため肝炎や脂肪肝、肝細胞がん発見の手がかりになります。
《基準値範囲 GOT10~38 GTP6~38》
γ-GTPとは?
γ-GTPも肝臓の酵素で、肝臓がちょっと悲鳴を上げている時に数値が高くなります。
アルコールに強く反応する酵素で、酒で肝臓が悪くなっている人に多くでます。肝臓が酒にたえられずに、悲鳴を上げているわけです。当然、お酒をやめるとよくなります。アルコール性肝障害の指標となります。
《基準値範囲 男性7~70 女性5~30》
HDLとは?
血中脂質検査のところにあるHDLとLDLとは何でしょうか?
善玉コレステロールって聞いたことあると思います。実は、HDLというのは善玉コレステロールと呼ばれています。
どういうことをやっているかというと、血管の中にあるコレステロールの掃除をしてくれるのです。だからこの数値が低いと、心筋梗塞や脳梗塞など動脈硬化になりやすいと思ってください。
《基準値範囲 男性40.0~71.5 女性40.0~85.6》
LDLとは?
LDLはどうなんでしょう?LDLは、低比重リポタンパクと呼ばれています。先ほどのHDLは善玉コレステロールといいました。で、私たちの血管の中を掃除してくれるのですが、逆にこのLDLはコレステロールを取り込む悪玉コレステロールです。これが高いと動脈硬化になりやすいと考えられます。
《基準値範囲 70~139》
HDL=善玉コレステロール=低いと動脈硬化になりやすい
LDL=悪玉コレステロール=高いと動脈硬化になりやすい
そうと分かれば、善玉(HDL)コレステロールだけを増やしたいものです。そのためには、
- アルコールや菓子を控える
- 油っぽい料理は控える
- 野菜中心の食生活
- 適度な運動
などが良いとされています。
でも、実際に食生活を変えるのは難しいし、運動する時間もない!
そんな方に、手軽に善玉(HDL)コレステロールを増やせる成分を教えちゃいます。
善玉コレステロールを増やす成分は?
それは、「リコピン」。
リコピンは、トマトなどに含まれる赤い色素で、善玉(HDL)コレステロールを増やす効果があるのです。生トマトでなくとも、トマトジュースからもリコピンは摂れるし、ナポリタンなどパスタ料理でも摂れます。トマトは、食べるコレステロール対策なのです。
ここまで皆さんの数値はいかがでしたか?後半は、残りの検査項目TGと、改善が比較的簡単で効果も大きい「中性脂肪対策」と「生活習慣チェック」です。
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