就職活動中は倹約第一ですが、どうにもならないのが「家賃」。こればかりは倹約できないし、払えなければホームレスです。そこで最大83,800円の家賃支給が受けられる「住居確保給付金」をご紹介します。
生活困窮者支援制度
平成27年4月から始まった「生活困窮者支援制度」には様々な支援がありますが、中でも家賃が補助される「住居確保給付金」と、住居を失った時の「一時生活支援事業」についてまとめてみます。
住居確保給付金
離職などで住むところがなくなった人や、住む場所を失うおそれが高い人に、就職活動することなどを条件に、一定期間、家賃を支給する制度です。しかもこの支給はハローワークの失業保険とは別枠ですので、まるまる上乗せでもらえます。
まずは生活の土台である住居を確保して、安心して仕事を探してください。というありがたい支援です。
支給条件
◆64歳以下
◆離職後2年以内(離職時の雇用形態、離職理由は不問)
◆離職前に主たる生計維持者だった事
◆収入基準額
世帯収入が基準額+家賃(支給限度額が上限)の額以下である事
*計算しました。この額以下なら大丈夫です。
◎単身世帯:137,700円以下
◎2人世帯:194,000円以下
◎3人世帯:241,800円以下
◎4人世帯:283,800円以下
◎5人世帯:324,800円以下
◎6人以上は問い合わせてください。
◆預貯金
◎単身世帯:50.4万円以下
◎2人世帯:78万円以下
◎3人世帯以上:100万円以下
給付金額
◆月額支給限度額(上限)
要件を満たすと、以下の給付金を受け取れます。
◎単身世帯:53,700円
◎2人世帯:64,000円
◎3~5人世帯:69,800円
◎6人世帯:75,000円
◎7人以上:83,800円
◆期間:3カ月間(最長9ヶ月まで延長可能)
◆支給方法:賃貸住宅の貸し主などの口座へ直接振り込み
◆給付の条件
◉月2回以上、公共職業安定所へ出向いて職業相談を受ける。
◉月4回以上、自立相談支援機関による就労のための面接等の支援を受ける。
◉週1回以上求人先への応募を行う、または求人先の面接を受ける。
◉国の雇用施策による貸し付け(職業訓練受講給付金含む)および地方自治体などが行う類似の給付を受けていない(同一生計の世帯員を含む)。
◉暴力団員でない。
手続き方法
- 市役所・区役所の生活支援などの窓口に申し出ます。
- 相談員から生活状況を聞かれ、自立プランを作ります。
- 住宅確保給付金の申請書類の作成を行います。
- 申請承認後に振り込まれます。
一時生活支援事業
人生何があるか分かりません。万が一ホームレスになってしまった時は、「一時生活支援事業」を受けて下さい。
住居を持たない、またはネットカフェなどで暮らしている人を対象に、一定期間、住居や衣食を提供する支援事業です。同時に就労支援も行います。
詳しい内容については直接行政機関で相談できます。
他の支援
「生活困窮者自立支援」では次のような支援も受けられます。
◆自立相談支援事業
生活に困ったことや不安の相談
◆就労準備支援事業
ニートや引きこもり期間が長くて働くことに不安がある人など支援
◆家計相談支援事業
家計の立て直しをアドバイス
◆就労訓練事業
個別の事情に合わせた就労訓練プログラム
◆子供の学習支援
居場所づくり、進学に関する支援、高校進学者の中退防止に関する支援
*東京23区の例でまとめましたが、自治体により条件が異なる場合があるので、直接確認することをオススメします。
やる気があっても、なかなか決まらないのが再就職の現実です。そんな時は一人で悩まず、行政に相談してみるのも一つの手段です。少しでも憂いを取り除いて、希望を持って前に進みましょう。
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