夏は頭痛の季節。エッと思うかもしれませんが、この季節特有の頭痛があります。それは「アイスクリーム頭痛」や「香水頭痛」です。
頭痛の種類は100以上
厚生労働省の統計では、頭痛に悩む日本人は3000万人以上いるそうです。つまり、4人に一人は頭痛持ちというわけです。
その頭痛、実は種類が100以上もあると知っていましたか?中でも、ちょっと変わった夏に多い頭痛をご紹介します。
アイスクリーム頭痛
暑い時は、アイスクリームやかき氷を一気に食べてヒ~ンヤリ、そんなとき起こるのが「アイスクリーム頭痛」です。
ネーミングから想像がつくと思いますが、冷たいものを食べた時に、前頭部がキーンと痛む頭痛です。アイスクリーム大好きなアメリカ人が名付けた頭痛です
「アイスクリーム頭痛」は、喉の奥にある内頸動脈が冷やされて、血管が収縮するために痛みが起こると推測されます。命に別状はなく、しばらく放っておくと治ります。
首のホッソリとしたやせ型の人は起こしやすく、首が太くふっくらした体形の人は起こしにくいと言われます。
「アイスクリーム頭痛」は、上を向いて勢いよく食べると起きやすくなります。対策として、冷たいものを食べるときは、うつむき加減で、ゆっくりと少しずつ食べるようにしましょう。「アイスクリーム頭痛」を避けることができます。
香水頭痛
夏は、汗のにおいを隠すために香水を多く使いがちです。それが原因で起きるのが「香水頭痛」です。香水で頭痛?はい、起きるのです。
クチナシ、キンモクセイ、カサブランカなど甘く強い香り、特にバラの香りで誘発されることが多く、この香りに囲まれると、ウットリどころか、ズキズキと頭痛が始まり、1~2時間でダウンすることもあります。
強い香りで鼻腔内の三叉神経が刺激されて、片頭痛が誘発されるのが原因と言われています。
右側の鼻でかぐと右側頭部が、左側の鼻でかぐと左側頭部が痛くなることもあります。強い香りと言っても、沢庵やクサヤでは頭痛は起こりません。
対策は香のもとへ近づかないこと、マスクをすることです。
香水のきつい女性が苦手、化粧品売り場を通りたくないという男性は意外と多くいます。やっぱり甘い香りは「危険な香り」なのです。
シャンプー頭痛
夏は頭も汗をかいて、かゆみも匂いもきつくなりがち。そんな時、つい頭をゴシゴシと強く洗ったりします。そこで起きるのが「シャンプー頭痛」です。
強い力で、ごしごし洗うことで、頭の後ろが肉離れを起こし、ずきずきと後頭部が痛む急性緊張型頭痛が起きることがあります。しばらく安静にしていれば治ります。
頭を洗う時は、下を向いてごしごし強く洗わない事です。どうしても強く洗いたければ、首を真っすぐにして洗ってください。
チャイナレストラン・シンドローム(中華飯店頭痛)
スタミナをつけるため、レバニラ炒めを食べたら頭痛がした。そんな時は、チャイニーズレストラン・シンドロームかもしれません。
これもアメリカで発見され一躍有名になった頭痛です。なんかミステリアスな名前ですね。
かつてアメリカで、中華レストランでの食後に激しい頭痛に見舞われ、嘔吐して倒れるという不可解な事件が続発しました。これは何だという事で、調査チームが組織され、徹底的に原因が追究されました。
その結果、浮かび上がったのが、料理に使う「グルタミン酸ナトリウム」、いわゆる味の素です。グルタミン酸が血管性頭痛を誘発し、脈拍性頭痛・吐き気を引き起こしていたのです。
このグルタミン酸、日本ではうまみ成分とも言われるくらい人気のある調味料で、日ごろから食べている日本人には耐性があります。
グルタミン酸たっぷりのアジの干物、うまいですよね。でも、日本の食も欧米化しているので、そのうちこんな頭痛が増えるかもしれませんね。
まとめ
夏の頭痛、思い当たるものはありましたか。頭痛は、脳腫瘍や脳出血などでも起こります。その場合はすぐに治療が必要です。痛みがひどい時は専門医の診察を受けてください。
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