なかなか寝付けない。夜中に何度も目が覚める。寝ているはずなのに疲れが取れない。こんな毎日は心底疲れます。不眠症はなぜ起こるのでしょう?その原因と対策についてお話しします。
厚生労働省の国民健康・栄養調査報告によると、日本人の5人に1人が不眠症という結果が出ています。不眠に悩む人は意外に多くいるのです。
不眠症の4タイプ
不眠症は大まかに入眠困難、 中途覚醒、 早朝覚醒、 熟眠障害の4つのタイプに分かれます。それぞれの特徴は
1.入眠困難
ベッドに入ってもなかなか眠れない。
2.中途覚醒
夜中に目が覚める。
3.早朝覚醒
眠れるけれど、早朝に目が覚める。
4.熟眠障害
眠りが浅く、起きた時から疲れている。
これらの症状が1つだけではなく、複数現れる場合もあります。人によって程度や感じ方も違うので、どこからが不眠症かという判断もあいまいですが、日常生活に支障が出るようになると改善する必要があります。
入眠剤
眠れないと、心身が疲れ切ってしまいます。そこで、心療内科で入眠剤をもらう人が多くいます。確かに薬で眠ることはできますが、ずっと飲み続けなければなりません。薬は対症療法で、根本的な解決はできないからです。不眠症を改善するには、クスリにだけ頼らないで、生活から見直す必要があります。
不眠の原因
不眠の原因は自律神経の異常が多くを占めています。自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2つの神経でできています。
「交感神経」は、身体を興奮状態に保ち、眠気や食欲を押さえる「戦闘モードの神経」。
「副交感神経」は、体を休めリラックスさせる「安息の神経」です。
不眠症は、副交感神経の働きが低下して、交感神経が優位に働いている事が原因です。
だから眠るためには、興奮を沈め副交感神経の機能を高めることが一番です。
自律神経を整える方法
不眠症対策に特に効果的なのは「お風呂」と「睡眠」です。副交感神経を優位にする効果的なやり方をご説明します。
お風呂
お風呂は、食後1時間以上たった寝る1時間前くらいに入るのが最も効果的です。
温度は38~41度の「気持ちいい」と感じる設定にしましょう。熱すぎるお湯は逆に交感神経を高めます。
シャワーだけというのもダメです。ゆったりと時間をかけて温まってください。できれば、一気に浸かりっ放しではなく、何度かに分けて入るほうが、のぼせ防止にもなります。半身浴なども効果的です。
飲み物を用意したり、音楽やアロマなどを浴室で流せは、リラックスして長い時間入れます。
睡眠
睡眠も重要な方法です。
寝る前は、テレビ・パソコン・ゲームは消して、音楽やアロマでリラックスしましょう。リラックスすると気持ちがやすらぎ、ぐっすり眠ることができます。
お風呂の後1時間以内に眠りにつけば、比較的スムーズに眠りに入れます。
夜更かしは厳禁です。早寝早起きの規則正しいリズムが自律神経を整えます。
睡眠の鍵は自律神経が握っているのです。この2つの神経のバランスを整えることが不眠症対策の第一歩です。
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