梅雨時は、そぼ降る雨の音を聞きながら、古びた店の片隅で静かにコーヒーでも飲みたくなります。「さぼうる」に久しぶりに行ってみました。
出版不況のあおりで様変わりしつつある神保町ですが、シニア喫茶の銘店は今も健在です。
「さぼうる」は、昭和30年から続く老舗。確か昭和28年が民放テレビ放送が始まった年でした。力道山や大鵬、シャボン玉ホリデーの頃からこの店はやっていたんですね。
そのテレビの創世記から活躍してきた大橋巨泉さんも永六輔さんもお亡くなりになりました。気がつけば、昭和は遠い昔です。でもこの店だけはあり続けています。
「さぼうる2」に入りました。木造の古びた佇まい、薄暗い店内が落ち着きます。
ナポリタンも、相変わらず。年齢的に、もはや完食オーバーサイズですが、つい頼んでしまいます。懐かしさをゆっくりと時間をかけて食べました。
ナポリタンは650円。ランチタイムの11時〜14時はナポリタン+コーヒー+サラダで850円です。
やっと食べ終え、気だるい満腹感でしばし動けません。窓を伝う雨粒を見ていると、永六輔さんの作詞で、ちあきなおみさんが歌った名曲「黄昏のビギン」が聞こえてきました。ここでは、時間の流れが気になりません。
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