仕事人ファイル11 選挙開票 笹山さん(仮名)60歳
定年退職後いろいろなアルバイトを経験している笹山さん。選挙開票のリアルな実体験を語ってもらいました。
―どんな仕事ですか?
笹山:投票用紙の仕分け作業だよ。今は、即日開票だから投票日の夜に開票するんだよ。他には、投票箱の開缶や撤去、会場づくりをやる係もあるね。
―仕事の流れは?
笹山:本番の数日前に資料が送られてくるから、それを読み込んでおく。
笹山:当日は時間までに会場に集合。7~800人のバイトが集まるよ。それから100人ずつくらいのグループに分けられる。
笹山:会場には長テーブルをずらりと並べた島が8島くらい作ってある。そこで投票用紙を仕分けするんだ。
笹山:1グループで1島を受け持つことになる。後は投票箱が到着するのを待つだけだよ。
笹山:しばらくすると、投票箱が次々に運ばれてくる。その中身がテーブルの上にドンドンブチまけられて行くんだ。
笹山:そこからが仕事だ。小山になっている投票用紙を仕分けして行くんだ。政党や候補者ごとにね。みんな黙々とやっているよ。
笹山:無効票も仕分けする。判読不能な物や白票だね。
笹山:中には「自民党死ね」とか書いてあるやつもあるよ。気持ちは分かるけど、わざわざ投票に来てそんなの書いたって、見るのはアルバイなのにね。
笹山:みんな結構真剣にやるから、正味2時間もかからないで終わるよ。
笹山:後は、仕分けした票が機械に入れられて集計に入る。それで問題なければ解散だよ。
―給料や待遇は?
笹山:時給は時給 1,700円。だいたい夕方7時から11時ころまで。4時間労働で6,700円だね。交通費は実費支給だ。
―資格や能力は?
笹山:何も無いよ。年齢制限もないし、誰でもできるよ。フリーター風の若い子が多いね。夜に短時間でできるからだろうね。
―仕事上のトラブルは?
笹山:トラブルはないけれど、会場に行くのが結構大変だね。だいたい辺鄙な所の体育館なんかが会場になるから、駅からバスで行くことが多いんだ。
笹山:初めて行く場所でバス停を探したり、降りる停留所を確認するのが大変だね。間違えないようにしないと、とんでもない所に行っちゃたりするからね。
―良い点・悪い点は?
笹山:良い点は、実際の作業時間が短い事かな。開票が始まるまではやることが無いからね。みんな壁際に座ってケータイ見たりしているよ。
笹山:悪い点は、勤務時間が短いことかな。時給は高いけれど、正味4時間程度の仕事だからまとまった金額にはならないね。
笹山:あとは、終わりの時間がはっきり決まっていない点。いろんな投票所から投票箱が集まるまで開票は始まらないから、終わる時間もはっきりしない。
笹山:一度、終電が無くなってしまったことがあったんだけど、その時は派遣元の社員が車で家まで送ってくれたよ。親切だったね。
取材後記―
開票のアルバイトは高時給なので、空いている時間にやるには良い仕事なようです。でも、不定期な仕事でもあるのだ、やれたらラッキーぐらいに考えた方が良いようです。
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